身近な安全装備

[1] 二輪車編


<1> ライト

 上級車種との共通設計車でない限り、125cc以下のほとんどが35W以下のちょうちんのようなライトである。暗い所でこそ明るいライトが必要だと思われがちだが、それは照射力の問題であって、『被視認性』の向上のためには、むしろ明るい所でこそ明るいライトが必要なのだ。

 最近はディスチャージだの100Wバルブだのと、クルマのライトばかりが明るくなってきて、しかも都市ではネオンや街灯などあらゆる光にあふれているので、夜間ではバイクは相対的に目立たない。二輪車の常時点灯化は結局のところ、昼間における被視認性と、ライトスイッチの省略によるコスト削減にしか寄与しなかったように思う。

 マルチリフレクターと呼ばれる配光特性の良いライトを標準装備したバイクも出てきたが、やはり上級車と同じ55/60Wのライトが欲しいところだ。構造的に無理というならば、せめて二輪車に限ってバルブカラーを自由にするなどの工夫をするべきだ。

<2> ブレーキ

 タイヤの小さなスクーターには後輪フットブレーキは適さない。なぜなら右手はアクセルを戻してからでないとブレーキレバーを握れないから、とっさの時は『握る』動きよりも『踏む』動きの方が早くて強い。しかもスクーターはニーグリップできないから後輪がロックすると転倒しやすいのだ。

<3> ホーン

 クルマがバイクの存在に全く気付いてない場合がある。自分=バイクだけブレーキしても制動距離が足りない時は、ブレーキと同時にホーンを鳴らしてクルマの動きも牽制しなければならない。ところが、スクーターはブレーキレバーもホーンボタンも左にあるので、よっぽど手が大きくないと同時操作をするのは難しい。あともう少しホーンボタンを外側に配置してもらえるだけで良くなるのに。

<4> ミラー

 走行中には後方視界を広くとるため、駐輪場では隣のバイクと接触しないため、左右可倒式のミラーが欲しい。正直に言うとね、白バイを見落とさないためと、すり抜けの際にクルマに接触したくないためという理由もあるのヨ。


[2] 四輪車編


<1> ミラー

 ミラーの鏡面がどれだけワイドになろうとも、ドアミラーでは左横の死角はなくせない。ドアミラー車は、左ミラーを見るために視線を大きく左にずらすので、その間は正面が全く見えなくなってしまう。そのせいか、ドアミラー車が増えるに従っていきなり車線変更するクルマが増えたと思う。タクシーやパトカーは今でもフェンダーミラーだ。

 もし私がクルマの設計担当者だったら、左右どちらのミラーも同じ角度の視線移動で確認できるように、ミラーを左右非対照に配置してみたい。必然的に左はフェンダーミラーになろう。距離感を保つため、左のミラーは右よりも大きくする。....何か空力もデザインもすごく悪くなりそう。

<2> リフレクター

 夜間に、路駐してる大型車のケツにクルマが突っ込むという事故がある。大型車は図体の大きさの割りにライト周りが小さ過ぎ、後方車両から距離を誤認されやすいのだ。ダンプともなると泥で汚れていて反射すらしない。

 大型車はデザインの良し悪しが販売に影響しにくいので、リフレクターについて新しい基準を設けてもいいと思う。例えば、『車両後方面積に対して、20%のリフレクターを、四辺を縁取るように設置する』のように。

<3> ウインカー

 ウインカーは周囲とのコミニュケーションとして、最も大切なものである。悪い使い方の例は、ハンドルを回す動きに合わせてついでにウインカーレバーに指を引っ掛ける人。『意思表示』のためのウインカーを『結果報告』に使われたのではお手上げだ。でもドライバーだけの責任とは思わない。勝手にキャンセルしてしまうウインカーの構造も悪いと思う。

 もし私がクルマの設計担当者だったら、既存のウインカーレバーに加え、バイクでお馴染みのプッシュキャンセル式のウインカースイッチを2個、それぞれハンドルグリップの10時と10分の位置に埋め込む。操作方法は、右折では右手親指で右のスイッチを右に引っ掛ける。左折では左手親指で左のスイッチを左に引っ掛ける。スイッチを潰すとキャンセル。左右同時操作でハザード。

 この構造ならば、『狭い所に左折するため、車体を一旦右に傾ける』などのように、連続して逆のハンドル操作をする際にも適切な意思表示ができるし、左ハンドル車でもウインカー操作が同じになるというメリットがある。

<4> ホーン

 クルマで緊急回避するときは、おそらく、ハンドルから手を離してホーンなんて押している暇なんてないと思う。クルマ同志のあいさつか、弱者に対する威圧にしか使われていない現況を鑑みると、音量を下げた方がいいと思う。逆に静か過ぎて通過するのが分からないEV車については、チャイムみたいなホーンがあってもいいと思う。

<5> ドライブレコーダー

 冤罪から自分の名誉を守るため、そして当て逃げ犯をユスルため....じゃなくって、警察に調べてもらうため、ドライブレコーダーがあると便利だろう。事故の解明や事故後の法的処理に役立つだろうから、装備してる車に対して、任意保険料を値引く保険会社も現れるだろう。
 クルマのインパネにスマートフォンをセットする。すると自動的に充電を開始してハンズフリーモードに切り替わる。また、表の画面はカーナビとして、スマホのアウターカメラは即座にドライブレコーダーとして機能する。


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