フキプランニング
FK310

 長所:1価格 2自転車としての実用性
 短所:1混合給油の手間 2バイクとしての保安部品不足

 自転車にエンジンを載せるとこうなります。燃料コックを開けて切替レバーを回すと自転車モードからバイクモードに早変わり。ペダルを漕げばすぐにエンジンが始動する。アクセルはATVと同じくレバー式。左にもあるレバーはチョーク。バイクモード時にさらにペダルを漕げば人力ハイブリッド!アクセルオフと車輪停止で自動的にエンストするほか、キルスイッチも装備している。ヘッドライトの点灯はバイクモードは自動点灯だが、自転車モードではダイナモを用いる。

 搭載されるエンジンは排気ガスも騒音も気にならない小松ゼノア製の2ストローク31.7cc0.8ps。出足はゆっくりなのでバイクとしては非力だが、自転車並みの軽い車体に積んでいるため妙にスピード感がある。公称最高速度は20km未満なので、保安部品の内、テールランプ、ストップランプ、ウインカー、メーター(標準装備)については設置義務はない。まあ、確かに変速機を付けず、体重の重い人が、荷物を載せて走れば20km/h出ないかも知れない。しかし試乗車は内装3段が付いていてバイクモードでの実際の最高速は、、、、言及を差し控えさせて頂きます。ヒントは兄さん・身に・良い。どうかこれ以上は聞かないで下さい。

 自転車モードでの最高速は個人差はあるが1・2・3速ごとに15・22・30km/h。立ち漕ぎしなくても24kmくらいは出る。ちなみにハイブリッドモードでの最高速はバイクモード+5km/hくらい。漕ぎ足す労力を考えると少し寂しい。

 重量わずか27kg(dxは27.5kg)普及タイプのママチャリより約10kg重く、タイヤもグリップの良い専用品なので、自転車としては少々重い。初期の電動アシスト自転車も約30kgだったから、自転車として実用になるギリギリの重さだと思う。タンク容量は1.9L。燃費は公称43km/L。すると航続距離は最大でも80kmということになる。燃料計が付いてないからいつガス欠するか分かり辛い。

 このバイクは軽量化のために極めてシンプルな構造をしている。フレームナンバーは刻印ではなくシールだし、イグニッションキーもないので盗難には十分注意したい。それとオイルポンプも省略されているので、ガソリンとエンジンオイルを40:1で自分で混合しなければならない。うっかりしてガソリンのみを補給してエンジンを焼き付かせてしまう人がたまにいるという。予め混合済みのビックバンガソリンも用意されているが、自分で混合する場合の10倍以上の値段になる。

 劣悪なガソリンが流通する中国向けの製品でもあるため、エンジンの耐久性には自信があるという。ちなみにエンジン単体でも48,000円で購入することができる。

 スタンダード69,800円だと外装的には12,000円くらいで買えるママチャリとほとんど同じ。錆が心配ならデラックス79,800円を選ぶといい。デラックスはフェンダーとシートポストがステンレスになり、マフラーとフロントアームがメッキ塗装される。なお、前カゴが標準なのはスタンダードの方。その他にハンドルとスタンドなどが異なる。どちらを選ぶにせよ、変速機6,000円は絶対に装着したい。いい意味で期待を裏切られるから。なお、送料は本州一律2,000円。純正エンジンオイルは1,500円/L。

 輸入モペットよりも圧倒的に安くて軽い。『最寄りの駅は自転車しか駐車できないが、坂道が多いところに暮らしている人』⇒駐輪直前に自転車モード!?あるいは、『運動もしたいが、ラクもしたい人』⇒フィットネスバイクと違って景色が変化するからダイエットが続く!?FK310は軽量ながらも安定感があるので、女性や高齢者が初めて乗るバイクとしても理想的だと思う。

 分離給油化+ウインカー新設+3段ギア標準⇒でなんとか30kg以内10万円以内にできないだろうか。分離給油化がコスト的にダメというのなら、せめて燃料タンクを2.1Lくらいに増やして欲しい。そうなれば給油用・攪拌用のガソリン携行タンクを自宅に置いておく必要がなくなる。わざと毎回ガス欠するまで運転し、50ccのオイル缶を携帯しておけば、ガソリンスタンドで2L給油した際に混合できるから。

  製造販売元フキプランニングのHPアドレス紹介

http://www.fuki.co.jp

2001.7.1 記述

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