ホンダ・
キャビーナ50・90
ブロード50・90


キャビーナ50・90

 たぶんラケット収納+屋根付きキャビーナの売りだと思うが、テニスをする人がそれに釣られて買うとは思えない。なぜなら、雨が降ったらテニスはできないし、全天候型コートのテニスクラブに入会できるほどの金持ちが原チャリで通うとは思えない。というわけで、新車のキャノピーが高すぎて買えないとか、奥さんが駅まで送ってくれないとかが購買動機だろうか。

 屋根付きならば、ウインドシールド付に比べて顔や胸が濡れず、カッパの股間の縫い目から水がしみてこないし、視界も確保される。それはそれで非常にありがたいことなのだが、観察してる限りでは、1時間程度の走行ならば、ウインドシールド付のスクーターに前かがみになって乗るのと大差はないようだ。

 フロントタイヤが12インチ。これでリアが14インチくらいのぶっといタイヤでも履いてれば、おおおおおおっ!となるところだが、、10いんち。なんかデザイン的に弱い。例えるなら風に流されてどんどん後退するヨット。実際の旋回能力は別としても、曲がる姿を見ていると心配で仕方ない。


ブロード50・90

 ブロードはキャビーナから屋根を外してウインドシールドを付けただけ。ゆったりとしたポジションからフュージョンの原付版を思わせるが、高級感までは継承していない。リードのテールランプはいいとしても、当時ホンダで一番安かったディオと同じ目つきをしたバイクに20万以上は出す気にはなれない。

 キャビーナ90・ブロード90は2ケツできない。安定性に配慮するキャビーナを1人乗りにしたのは分かるけど、ただのスクーターであるブロードまで1人乗りにしておくのは手抜きだ。思ったよりキャビーナが売れなくて困ったホンダが、少しでも投資を回収しようと緊急に派生モデルを、、、ブロードに対しては正直その程度の感想しかない。まあ、エンジンが耐久性のあるリードなので、安けりゃ買ってもいいと思うが。

 屋根収納型のキャビーナ・コンバーティブルもモーターショーで拝見した。必要な時だけ屋根を建てるという発想はとてもいいと思う。どんなにやせ我慢しても、やっぱり雨の日だけはキャビーナ/キャノピーが羨ましい。けれど、収納構造+4スト化で、かなり高額になりそうだ。いっそのこと、スペイシー125・リード50/100も統合して、高級原付の決定版スペード50/125にしてはいかがだろう?コンバーティブル機構そのものをオプション化して。

2001.2.1一部書き換え/ 2001.1.22 記述

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