ホンダ・ライブディオZX

 長所:1走行性能 2実用性 3デザイン
 短所:なし。あえて言えば 1盗難被害が多い 2夜間作業

 今回コメントするのはAF35の96年式、現行モデルとの若干の差があるかも知れないのでご容赦を。ライブディオZXは販売台数こそ普及タイプに譲るけど、人気では間違いなくNO,1のゼロハンスクーター。完成度の高さは上級車に乗り慣れていても驚きを隠せない。

 デザインは、テールランプレンズが少し縦にマノビしてるような気もするが、全体としての造形は完璧で、後継機種のスマートディオが可哀想になるくらいカッコいい。そのカッコ良さは01年式ジョグに引き継がれている。(^^ゞ

 スタートダッシュは、重量の軽いZRや、パンチのいいZZの方がちょっぴり上かも。最高速はフルノーマルでも当然60km/h超。計80kgが乗った登り坂でもリミッターの作動を実感する時すらある。しかし驚くのは速さではなく、滑らかな変速。リード100の例といい、Vベルト変速はやっぱホンダが一番うまいのでは。

 ZXは普及版ディオに比べて中高速寄りにセッティングされていて、カタログを良くみると変速比まで異なる。振動はアイドリング時のみで、速度を上げるほどに振動が減り、エンジン音も静かになっていくのが印象深い。

   発進直後にフロントがすごく安定する。10インチタイヤでよくもこんなに安定感を出せるものだ。発進直後が一番不安定になるカブとは好対照だ。一方コーナーでは安定感を保ったまま倒し込みによって行きたい方にスッと向きを変えられる。直進安定性と旋回性のバランスがいい。  路面の粗いとこを全開ですっとばしても大してショックは伝わってこない。この乗り心地の良さはむしろ女性にこそお勧めしたい。スピードアップ(二種登録改造)に伴って必要とされる快適性や制動力は予め備えているので、ライブディオで迷うなら是非ともZXを。

 燃費は2ストスクーターとして平均的な値。40km/h一定で35km/L、実用走行で約25km/L

 足回り、給排気系、駆動系そのほかに普及版と違うとこは、
1:デザインと安全性のためのハイマウントストップランプ付きリアスポイラ―だが、2●ツもしやすいのは公然の秘密。
2:ZXは微妙なブレーキコントロールを可能とするため、左ブレーキレバーは前後非連動
3:シート表皮のグリップがいい。
4:普及版の5.6psに対してZXは6.3ps。

 ライトが明るい。40Wマルチリフレクター(96年式までは30W)。照射範囲が広く、ハイビームにする必要がない。現行機種は照射力と被視認性を両立させるため青白い色になっている。

 実用性もとりあえず文句なし。コンビニフックもあるしメットインもある。カゴやウインドシールドは似合わないので使用禁止ぃ!贅沢言えばライブディオは、夜間にカギ穴が探しにくい。(イグニッションだけでメットインもタンクもあけられるジョグがうらやましい。)そして、メットインスペースには照明がないので夜間は収納に困る。(スズキがうらやましい。)

 ライブディオに限ったことではないが、ホンダスクーターはウインカースイッチもホーンボタンもハンドルグリップから少し離れていて、ホーンボタンとブレーキレバーの同時操作がしづらい。

 さて、後継機種スマートディオZ4は4スト化で減退したパワーをステップデッキに装備された加給機で補ってくれると期待したのだが、インジェクション化されただけだった。

1999 記述

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