タイホンダ・PCX
JF28最終

 長所:1着座姿勢 2走行性能 3静寂性 4燃費 5コスパ
 短所:1デザインで犠牲にした使い勝手 2シート厚 3標準タイヤ

 2010年の発売以来PCXは売れに売れている。2012年にマイナーチェンジされた。今回試乗したのは慣らし運転直後の日本向けモデルWW125EX2E、すなわち2014年前期型JF28最終モデルである。

 アイドリングストップモードにして比較対象区間304.7kmを走行したところ燃費は50.9km/Lになった。espと名乗る新しいエンジンに換装され、エンジンマウント位置も変更されたとのことだが、前回試乗したJF28初期型と比べてエンジンフィールがどう変わったか聞かれても良く分からない。平均速度が低いぶん今回の方が有利な条件だったにもかかわらず、燃費差はわずかだった。いやむしろ燃費は落ちている可能性すらある。

 アイドリングストップ状態からの発進においてスロットルを回してから始動・発進するまでの反応がJF28初期型と比べて若干遅くなったような気がする。リード125Sh-modeの時は気づかなかったが、前回試乗したCLICK125iと同じ反応速度のように感じた。

 平地でアクセルを全開にするとメーター読みでは、約100mで63(55)km/h、約200mで77(78)km/h、約300mで87(90)km/h、約400mで94km/h、約500mで97(98)km/h、700mで100 km/h、約1.3kmで103(107)km/hを示した。カッコ書きはJF28初期型の数値である。進行距離ごとの到達速度はespエンジンを搭載するリード125Sh-modeCLICK125iなど、どれも似たり寄ったりである。JF28どうしの比較ではespエンジンに換装されて100mまでは速くなっているが、その後は伸びが遅くなっているようだ。

 中間加速は相変わらずダルイ。40〜60km/h付近で加速がもたつき、70km/h付近からやっと元気が出てくる。トルクカムによるデチューンはJF28全ての年式に共通するようだ。

 エンジン以外での変更されたのは以下のとおりである。

 アイドリングストップシステムのエンジン自動停止条件から『シートに圧がかかっていること』が外れた。着座センサーそのものが取り外されたという。
 運転者のケツ後方に位置するコブを改良したというが、言われてもどう変わったか分からなかった。
 ライダー側から給油が確認できるようにフタが開くようになった。しかもリード125のようにポップアップする。初期型のような開錠のみで、カギやマイナスドライバー等でフタをこじ開ける必要はなくなった。はじめからそうしろよ(怒)
  ハイビームパイロットラップが減光されて眩しくなくなった(笑)
 燃料タンク容量が6.1Lから5.9Lに減量された(怒)ハンドルバーエンドが変更された。車重は約2?増加。
 リアショックはメッキ塗装され、車体色はホワイト(おまる)、ブラック(ゴキブリ)は継続。レッドに代わってブルーが登場した。

2014.11.9 記述

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