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今はなきミントだが、乗り出し価格が10万円以下のバイクはこれ以外になかった。セピアから始まった看板スクーターの低価格化と排ガス規制のために生産中止となった。
ミントは自動遠心クラッチでスロットルグリップを回すだけで走り出すが、変速機がない。1速固定のため、スロットルを回せば回すほどエンジンの回転と速度が比例して上がり、音もうるさくなる。体重の軽い人なら60km/h以上出てしまうので、リミッターもないようだ。エンジンは30km/h付近が元気だが、それ以下でもそれ以上でも力が足りない。勾配がきついと全開でも前進不能になってしまう。
8インチタイヤ・貧弱なサスペンション・前後小径ドラムブレーキにより、どんな速度で走行しても不安をぬぐえない。クラッチがギリギリまで切れないので、停止寸前が一番怖い。
おばチャン向けのバイクとして開発されただけのことはあり、取り回しの軽さは最高に良い。軽量ボディ・車高の低さ・ベルトレスの後輪が効いているのだろう。メットインなどの機能はないが、エンジンが丈夫なので、とにかく安いアシが欲しい人に、中古のミントはお勧めできる。ちなみに燃費は実用で40km/L。
1999 記述